ソーラー発電の導入は毎年増え続けていましたものの、それを停滞させる事象が起こっています。
発電電力の買い取り価格の見直しによって、固定価格買取制度の導入当初に比べて半分にまで下落してしまいました。しかしながら災害発生後の大規模停電の状況下でも、日中であれば発電することで家庭の機器への電力供給ができるメリットはとても大きいです。固定価格買取制度の開始当初に設置されたソーラー発電設備の機器は概ね15年が耐用年数であり、今後老朽化によって機器の不具合発生や故障が予想されます。
具体的には、パワーコンディショナーの故障やパネルの汚損、設置金具の劣化などがあげられます。今後不具合が発生することが予想されるのは、機器ばかりでなくケーブル類です。ケーブルは、銅線の周囲を絶縁体で巻いた電線をシースで被覆した二重の構造になっています。電気設備の技術基準では屋外露出の配線は認められていますが、風雨や紫外線を受ける状況下に常にさらされていると、被覆の劣化が始まって地絡や短絡や絶縁不良になります。
ソーラー発電設備は屋根の上に置かれているのがほとんどであり、ケーブルの劣化に気付くことはとても難しく、電力料金の請求書の発電量のから不具合発生にようやく気がつくことがほとんどです。ケーブルを露出ではなく電線管に入線すれば劣化の心配はありませんが、すでに屋外露出配線で施工されている場合は、専門業者によるケーブルと機器の点検と修理を行うことが必要です。